スマートシティ構想推進!一歩先の未来へ
★初めの段落はトヨタやNTTの発表をまとめたもので
それ以降はスマートシティの実現で何ができるかを挙げたものです。
難しい初めの段落は読み飛ばしてそれ以降を読んでいただいても
スマートシティの理解は十分にできます。
2020年3月24日、トヨタ自動車株式会社と日本電信電話株式会社(NTT)は、
両者の取締役会で、テクノロジーを活かして社会発展を目指すパートナーとして
住民のニーズに応えるように進化を遂げ続けるスマートシティの実現と、
スマートシティビジネスの事業化が長期的・継続的に可能な関係構築を目的に
業務資本提携に関する合意書を提携することを決議、締結しました。
スマートシティという言葉が出てきましたが、意味はご存じでしょうか。
世界的には、人口は年々増加していき、2050年には90億人以上になると予測されています。
そして、この大部分が都市部に定住することも予測されており、
衣食住、衛生問題、温暖化などあらゆる環境問題が
今まで以上に深刻になります。
人類は転換期を迎えており、持続可能な社会を目指す必要があります。
そこで一つの選択肢として挙がるのがスマートシティです。
スマートシティはITを利用してエネルギーや資源などを
効率的に活用した環境配慮型都市を言います。
この一文を読んだだけでは正直、何が言いたいのか分からないと思います。
もう少し、かみ砕いて分かりやすく説明します。
Smart = 賢い、頭が良い City = 街、市
を組み合わせてできた言葉であり、文字通り、賢い街のことです。
どう賢いのか、と質問が出ると思います。
それの主な答えは、生活における様々なモノがインターネットにつながって
私たちの生活を、より便利かつ快適なモノにしてくれることです。
(様々なモノがネットにつながることをIoT(Internet of Things)といいます。)
※IoTについては後日、記事を書きます。
エネルギー・交通・教育・経済・生活・建設・医療・住居など
あらゆるものにIoTは関わってきます。
すでに実現されている「賢い街」の具体例を箇条書きで示します。
・公園のスプリンクラーにセンサーが搭載されており、土壌の湿度を検知して、
湿度が低いときのみ効率的に水をまく(スペイン・バルセロナ)
・歩道に設置した「床発電パネル」の上を人が歩くと
歩くときに生じるエネルギーを利用して発電を行い
エネルギーを効率的に供給することができる(イギリス・ロンドン)
・歩行者が多い道路には車両のスピードセンサーが設置されていて
車が時速30km以上出していると、次の信号が赤に変わり
未然に交通事故を防ぐ(スペイン・バルセロナ)
・ケンタッキー・フライド・チキンにて、AIが顔認証を行い
「Alipay」から自動決済されるのでクレジットカードすら必要ない(中国・深セン)
このように世界各地でスマートシティ計画が進められていますが、
日本におけるスマートシティの一例がトヨタが進めている
「ウーブン・シティ(Woven City)」です。
トヨタは2020年1月にラスベガスで開催された世界最大規模の
エレクトロニクス見本市である「CES2020」にて、「ウーヴン・シティ」という
実験都市を開発するプロジェクト「コネクテッド・シティ」を発表しました。
このウーブン・シティは静岡県裾野市の2020年末に閉鎖する予定の
トヨタ自動車東日本株式会社東富士工場跡地を利用します。
なんと東京ドーム15個分もの広さの土地を活用して街づくりを実施していきます。
★ウーブン・シティ(コネクテッド・シティ)とは?
街を通る道を次の3つに分類して、それらの道が網目のように織り込まれた街路を構築します。
①スピードが速い車両専用の道「e-Palette(トヨタの次世代自動車)」など、
完全自動運転かつゼロエミッションのモビリティ(≒自動車)のみが走る道
②歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティ(≒個人の自動車)が
共存するようなプロムナード(直訳は遊歩道、散歩道)のような道
③歩行者専用の公園内歩道のような道
前述した通り、持続可能な社会の実現を前提とした街づくりであるため、
街の建物は主にカーボンニュートラル(http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=3670)
な木材で建設され、屋根には太陽光発電パネルを設置するなどします。
住民にとって必要不可欠なインフラ系は全て、地下に設置します。
住民は室内用ロボットなど最新技術を実証するほか、
センサーを搭載したAIがデータを利用して健康状態をチェックしてもらうなど、
日々の暮らしに最先端技術を取り入れます。
また、街の中心部や各ブロックには公園や広場も作って、
住民同士がつながりあい、コミュニティを形成する場もたくさん提供されます。
このようにして、最先端の技術を日常生活に取り入れて
生活をより豊かなモノにしようというのが目的です。
既存の街にこのような実証を行うには様々な障壁があり、
莫大な資金と時間がかかってしまいます。
「なら、新しい実証都市を作ろう」という発想をして
ウーブン・シティが実現することになりました。
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